[リアル] REPORT&DIARY

観戦レポ

2016.09.16

リオパラリンピック シンペーJAPANの激闘その6

〈第6戦〉対イラン
9月15日(木) オリンピックアリーナ 9時30分試合開始

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イラン 14 16 8 14 52
日本 21 14 13 17 65

9-10位決定戦の相手はイラン。世界トップクラスの高さを誇るイランに、シンペーJAPANは真正面からぶつかった。必死のディフェンスでしのぎながら少しずつ点差を開いていくシンペーJAPAN。ユニット5も好調で、強豪イランと互角以上の戦いを見せた。狙い通りの試合運びで65-52で完勝し、9位を死守したシンペーJAPAN。2020年東京パラリンピックへつながる勝利となった。


■イラン戦コメント

村上直広

「初めてのパラリンピックで世界の強豪とぶつかって、自分が世界で戦えるところ、弱いところがわかりました。チームのリオでの最後のシュートを自分が決められて、2020年に向けて気持ちよくスタートすることができそうです。社長(永田)、ナイスパスありがとうございます。帰国してすぐドイツリーグへ行きます。成長して帰ってきます」

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鳥海連志

「毎日強い相手と戦えて、楽しかったです。相手のビッグマンを止めることもできたし、DFに自信がついた大会でした。決定力と制度をもっと高めていきたいです。この9位から世界の頂点まで上りつめるビジョンが見えてきたような気がします」

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香西宏昭

「苦しい大会でしたが、自分たちがシンペーJAPANで取り組んできたことに間違いがなかったと確信できました。自分たちの成長を感じることもできました。これからの僕たちを見ていてください」

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藤本怜央

「今日のユニット5、すごかったでしょう。俺もヒロも出る幕がなかった。このチーム、俺が出ないほうが強いのかもしれない(笑)。このシンペーJAPANは、みんなが影響しあって、高めあって、一人ひとりがすごく強くなりました。まだまだ成長できると思います。新たな気持ちで覚悟をもって、2020年東京に向けて、自分とチームを磨いていきたいと思います。応援ありがとうございました」

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及川HC

「最後の試合が一番の内容でしたね。9位という結果……これもまた僕たちのリアルです。選手たちはチームとして取り組んできた緻密さや、積み重ねにこだわって、ブレずに戦ってくれました。12人で戦って、大会を通じてさらに成長できた最高のチームでした。みなさんの応援も僕たちの力になりました。ありがとうございました」

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2016.09.13

リオパラリンピック シンペーJAPANの激闘その5

〈第5戦〉対オーストラリア
9月12日(月)カリオカアリーナ1 13時半試合開始

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オーストラリア 14 20 15 19 68
日本 7 13 10 25 55

予選ラウンド最終戦は、世界王者・オーストラリアとの戦いだ。前日のカナダ戦の勢いをそのままぶつけることが出来るか、さらには今までやってきたシンペーJAPANも全てを出して勝利を挙げたいところ。しかしながら世界王者の壁は高く、そして力強いものだった。第1Qから絶対的な高さで圧倒するオージー。相手4番のショーンもポイントゲッターとしてゴールを積み重ねる。それでも日本は高さの不利を戦術や、スピードで補う。ユニット5もしっかり機能し、後半は互角以上の戦いを見せてくれた。王者に爪痕を残したシンペーJAPAN。明後日の14日に9、10位決定戦に臨む。


■オーストラリア戦コメント

宮島徹也

「今日は負けてしまいましたがユニット5での理想としていたバスケットができたと思います。最初の3試合も準備はしていましたが、試合展開もあってなかなか出番がなく、でも気持ちを切らすことなく昨日のカナダ戦、今日のオーストラリア戦と、僕らがやってきたものは出せました。本音を言えば、試合に出たかったですが、チームとしての役割も理解してますし…僕も大人になったってことですかね(笑)」

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藤井新悟

「パラ前のイギリス遠征でオーストラリアには、いい試合ができたこともあり自信を持って臨んだんですが、やっぱりさすが世界王者、強かったです。とはいえ、若い選手が躍動してるのを見ると頼もしくて、嬉しくなりますね。
僕自身のことで言えば、3戦目のオランダ戦に負けてしまったことが、すごく悔しくて、試合の最中に不覚にも引退という文字が頭の中によぎりました。そこから持ち直して、昨日のカナダに勝つことができて、このパラリンピックという舞台での1勝の重さを改めて感じさせてもらいました」

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香西宏昭

「決勝トーナメントには進めませんでしたが、僕らは残り1試合を全力で戦いたいと思います。それぞれが今日、明日とリカバリーして、若い選手に引き継げるような、シンペーJAPANとして積み重ねてきたものをしっかりとパフォーマンスしたいですね。結果は1勝だったけど、やってきたことは胸を張って正しかったと言えると思います」

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京谷AC

「第1戦、2戦と出だしがつまづいたというか、ちょっとシンペーも俺も慎重になりすぎたかもしれないですね。もっとユニット5を信頼して、ゲームを組み立ててたら、また違う結果になっていた可能性も正直、ありますね。でも日本のディフェンスは世界でも通用することが改めて分かったし、これまでやってきたことは間違いじゃない。今日の村上の場面、入ってすぐに1本決めた場面とか、思わず泣きそうになりましたもん(笑)。若い選手もパラで経験を積んで、ものすごく成長しますよ。シンペーJAPANとして今やってることを継続して、やり続ける。日本代表は絶対強くなりますよ」

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及川HC

「順位決定戦に進むのが決まった時点で、日本が目指していたバスケをオーストラリア相手でもしっかりやると決めて、このアリーナに来たんですがオーストラリアは強かったですね。僕らは高さでは如何ともしがたいですから、スピードとクイックネスを使って、技術を巧みにやるということにフォーカスしましたが、それはやはり難しい部分もあって、とはいえここから精度を上げていくしか道はないというか、マッチしたバスケットだと信じてやっていこうと思います」

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藤本怜央

「昨年のAOZの時に比べたら、相手を翻弄するオフェンスの形もあったし、手応えは感じました。ただ体格差というか、反則スレスレでガンガン削ってこられて、自分自身もそうですがチームワークにも影響を及ぼすんですよ。そこは悔しいですね。昨日もそうでしたが、今日もユニット5にケツを叩かれた気分です。オージー相手でも臆することなく、いいバスケットやってましたよ。次の順位決定戦も、しっかり準備して戦いたいと思います」

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2016.09.12

リオパラリンピック シンペーJAPANの激闘その4

〈第4戦〉対カナダ
9月11日(日)オリンピックアリーナ 21時試合開始

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カナダ 9 15 14 7 45
日本 13 22 19 22 76

残念ながら1次リーグでの敗退が決まってしまったシンペーJAPAN。目標であった6位以内は叶わないという失意の中、4戦目のカナダとの試合が昨日と同じ、オリンピックアリーナで行われた。今日のシンペーJAPANは全員バスケをしっかりと実践。課題だったユニット5も機能し、第1Qからエンジン全開。前半を35対24で折り返すと、オフェンスはさらに加速し、後半に41得点と前回のロンドンパラリンピック金メダル国であるカナダ相手に堂々完勝! ようやくパラリンピック初勝利を挙げた。明日は世界王者・オーストラリア。シンペーJAPANの4年間の全てをぶつけよう!


■カナダ戦コメント

鳥海連志

「カナダはユニット5と同じようにプレスメインのチームでしかも若いチーム。お互いに成長しているという点も同じだし、いいライバルだと思っています。勝負なんですけど、やりながら楽しかったです。正直、昨日まで負けが続いてるのもあるし、プレイタイムも短いし葛藤もありました。とはいえ、出されたチャンスでいいパフォーマンスできなかったというのもあるんですがいろんな意味で難しかったです。昨日、京谷ACと話して「世界のトップレベルの選手になりたいんだったら、しっかり準備して、また次の試合へのぞめ」と言われ、自分自身も切り替えることができました。ドライブしてのレイアップは、バスケットカウントももらえたので、熱くなりました。嬉しかったですね」

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千脇貢

「負けたからって終わりじゃなくて、次の試合へと切り替えて今日の試合に入ることができました。相手がカナダというよりも、どこが相手でも自分たちのやるべきことをやるだけなので。昨日よりも今日と、日々成長だと思います。1つでも多く勝って、日本に帰りたいです」

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香西宏昭

「言われてみたら、カナダ相手にこんな大きな舞台で勝つのは初めてですね。スコアとかはどうでもよくて、今日は12人全員で闘って、しかも日本のバスケットができたこと。これが最高でした。昨日までの負けが、ちゃんと学びに変えられたというか。3連敗は確かに悔しかったです。でも今日の試合で、今までやってきたことは間違ってない…それを痛感したし、それが嬉しかったです」

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土子大輔

「いつでもいける準備はしてました。会場にも慣れたし、今日は1本目のシュートタッチが良くて、いけるかなと。あとは自分の出番の時に一喜一憂するのではなく、淡々とやるだけなので。僕はユニット5のキャプテンなので、どうコントロールするか毎日、悩んでます。今日はしっかりスタメンであるユニット1を休ませることができたという大きな仕事ができました。明日はオーストラリア。しっかり準備して、いい結果を残せるよう頑張ります」

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永田裕幸

「リオに来て初めて、やりたいことができました。自分の出来は70点とかだけど(笑)、ユニット5としては良かったです。特にレンシはキレッキレでしたね。一緒にやってて頼もしかったですよ。今日は自分はファウルも多く取られてしまい、そこを修正しないとダメですね。とはいえ、いいライン張れて、プレスも機能してきたので、明日もオージー戦でいい勝負ができると信じてます。日本がオージーに勝って、自分自身も自信につながりますしね。夢の舞台、頑張ります」

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藤本怜央

「日本らしいバスケをカナダに対して表現したかったし、それができたゲームだったと思います。ユニット1が40分出てたら、そりゃ勝てませんよ。そのためにユニット5を作って、何年も前から準備して、彼らを強くするために練習や合宿を重ねてきたんですから。僕がでない方が勝つと、前からシンペーHCには言ってますから(笑)。予選リーグの最終戦は王者のオーストラリア。明日の勝利へのリハーサルはできました。あとはやるだけです」

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及川HC

「この舞台で勝つのは難しいですね。でも今日は鬱憤を晴らすようにベンチから出たメンバー全員がハイパフォーマンスを見せてくれました。やっぱり経験とハンドリング、やってきたことに間違いはなかったです。今までやってきたことをこの大舞台でしっかりパフォーマンスできた選手に感謝です。カナダにはベストを見せたかった。パラリンピックで見せたかった。その点は本当に良かったと思います。選手にはしっかり寝て、リカバリーするようにと伝えたいです。1つ勝って喜んでる場合じゃないですから」

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2016.09.11

リオパラリンピック シンペーJAPANの激闘その3

〈第3戦〉
9月10日(土)オリンピックアリーナ 21時試合開始

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オランダ 22 14 16 15 67
日本 10 23 16 10 59

2連敗の後の第3戦は、シンペーJAPANにとってまさに正念場。選手たちもいつもに増して、気合が感じられた。オランダ相手には、パラ直前のイギリス遠征での試合でも勝利し、勝算は十分。しかしながら立ち上がりから相手の23番にいいように得点され、いきなりつまずく展開に。それでもじわじわと追い上げ、第3Qではついに逆転。シンペーJAPAN、パラ初勝利も見えてきたが、やはり23番に大事な局面でシュートを決められ、結果、最終Qに力尽きた。これで開幕3連敗。いい試合はいらない。次のカナダ、そして最終戦のオーストラリアとやってきた集大成を見せて欲しい。シンペーJAPAN、ファイト!!


■オランダ戦コメント

京谷AC

「いい試合でも勝たなくちゃ意味がないんです。ただただ悔しい…それしかないですね。正直、オランダ戦が一番の山だと思っていました。いやぁ、きついなぁ。でも終わったわけじゃなく、まだカナダ、そして世界王者のオーストラリアとの試合が残っています。最後まで、全力で闘うだけです」

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藤澤潔

「決めれるところで、ちゃんと決めれなくて…悔しいです。ショットの角度も崩れてたのかもしれないですね。フリーでもらったりするチャンスもあったので、そこはしっかり決めないといけなかったです…」

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及川HC

「ユニット5を使うタイミングを見ていたんですが、出すタイミングなくて、もっと大胆に使えてたかもしれませんね。第1Q、相手の23番が連続シュートを決めたんですが、あそこまで入るとは正直思ってなくて、もっと早くリアクションすべきでしたね。カナダ戦は準備してきているし、選手たちがやるべきことをやってくれると思います」

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藤本怜央

「はっきり言って今日の鍵を握るのは俺のシュート次第だと思っていた。
京谷ACにアテネの時から「お前にはエゴがない」と言われ続けてたんですが、やっぱりシンペーJAPANというチームで、点を取る仕事は俺なんだと改めて思ったし、パスをくれよって思いました。勝ち際ではエゴも必要なんだって、この舞台で分かったというか…。明日はカナダ。シンペーさんの学んだカナダのバスケに勝ちたいですね。昔のカナダとは当然違いますけど、失うものがない分、今のカナダは脅威ですよ。でも、勝ちます。僕らは、まだ終わりなんかじゃない。しっかりといいバスケをしたいですね」

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リオパラリンピック シンペーJAPANの激闘その2

〈第2戦〉
9月9日(金)カリオカアリーナ1 15時45分試合開始

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スペイン 8 18 16 13 55
日本 11 12 4 12 39

ヨーロッパの強豪・スペインを相手に第1Qは11対8と上々のスタートとなったシンペーJAPAN。特にディフェンスに関しては、しっかり相手の高さを封じ、世界にも通用することがあらためて分かった。しかし相手のディフェンスも強固くシュート確率も30%にとどまり、得点を入れることができない。スペインは第3Qで勝負に出て、シンペーJAPANを引き離した。明日は直前のイギリス遠征でも勝利したオランダ。絶対に負けられない。


■スペイン戦後コメント

豊島英

「勝ちにいったゲームでしたが、結果は負けてしまいました。前半はディフェンスも機能したんですが、その分オフェンスが…。相手の高さに苦しみました。自分たちのシュート力の無さというのもあると思いますが、後半は相手もディフェンスをアジャストしてきて、僕らのオフェンスが機能しなくなりましたね。ボールを動かしたり、いろいろやったんですが…」

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香西宏昭

「相手の強さは予想どうりでした。前半は僕達も、しっかりディフェンスできて相手の得意な速攻を許さなくて、これを後半継続できなかったですね。やろうと思っていたオフェンスもできなくて、いい形のシュートも打てなかった」

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藤本怜央

「トルコ戦の負けはひきずることもなく、切り替えてゲームに入れました。今日は早いパス回しから、相手を崩して行きたかったんですが、うまくいかなかったです。相手はやはり大きいので、なかなかインサイドに入れなかったですね。入ったとしてもタイミングもずれたりして、得点に結びつかなかったです。明日、オランダ戦ですが、お互いに何回も戦ってるし、いいイメージしかないんで、しっかり勝ち切りたいと思います」

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及川HC

「体力、体格差を痛感しました。ディフェンスはよかったけど、オフェンスがつながないというか…。うまく機能しなかったです。大舞台で勝つチームはチャンスと見るや畳み掛けるように闘わないとダメですね。ハーフタイムには、ディフェンスはやり続けようということと向こうが絶対、落ちてくるからと指示したんですが、戦略と戦術に頼りすぎてた部分もあったかもしれないです。個の力というのも当然ないといけないし、戦略や戦術は、まず個ありきですから。明日はスタジアムも変わりますし、しっかり切り替えて臨みたいと思います」

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リオパラリンピック シンペーJAPANの激闘その1

〈第1戦〉
9月8日(木)カリオカアリーナ1 15時45分試合開始 

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トルコ 18 13 16 18 65
日本 16 9 16 8 49

初戦のトルコは昨年の世界選手権3位という強豪国。第1Qの入りかたもよく、粘り強くチャンスを待つシンペーJAPANだったが、最終Qで疲れもあり、相手の高さに突き放されて49対65で敗れた。


■トルコ戦後コメント

藤井新悟

「さすが昨年の世界選手権3位、強かったです。厳しいかなとは思っていたのですが3Qで3点差まで詰めたのでいけるかもと…。あそこで追いつけなかったのが痛かった。結局、最後は押し切られました。僕らも入り方は悪くなくて、それだけに悔しいです。最終Qは疲労もあったのかもしれないですね。明日、切り替えていきます」

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鳥海連志

「初戦取れなくて悔しいです。パラリンピックデビュー? 負けたけどコートでは楽しかったです。シュート入れたかったなぁ」

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石川丈則

「40歳だけど初めてのパラリンピック、ちょっと緊張しました。相手は予想以上に強かったですね。特に5番のドリブル、シュートにやられました。日本もパスミスあったり、イージーが入らなかったりしてもったいなかったですね。また明日、がんばります」

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藤本怜央

「出来自体は良かったです。勝てる試合を落としたと思ってます。ユニット5が苦労していたけど、このパラリンピックの舞台というのは、そういうところですよ。簡単じゃない。僕らスタートがしっかり背中を押してやるくらいじゃないと。まだ初戦。始まったばかり。この負けを無駄にしないように明日に活かしたいと思います」

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2016 リオ パラリンピック開会式

南米初の開催となった第15回夏季パラリンピックがブラジルのリオで9月7日、午後6時15分に開会式が行われた。開会式の会場はサッカーでおなじみのマラカナンスタジアム。159の国・地域の選手等4432人の選手が参加した。
パラリンピックは18日まで、全12日間にわたっておこなわれる。

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2015.10.17

AOZレポート 第9回

リオパラリンピック出場決定!!

おめでとうシンペーJAPAN!!!

10月17日(土)

最後のリオ行き切符をかけたライバル韓国との3位決定戦。 互角の立ち上がりもシュート確率の良かった韓国がリードして第1クォーターを終わる。しかし、日本は冷静に戦況を見極めて“やるべきことをやるだけ”と淡々とリズムを作っていく。韓国はそれを止めるためファウルがかさみ、一気に日本が38-32と逆転して前半を終了した。 後半、主力のプレイタイムが長い韓国の動きが落ちてきたところへ、日本はメンバーを効果的に変えながら、さらに韓国の体力を奪っていく。最終クォーターに入っても手を緩めることなく点差を広げた日本は、80-56とライバルに完勝。シンペーJAPANのリオパラリンピック出場が決まった!

男子3位決定戦

○日本   韓国●
80 15-24 56
  23-8  
  20-17  
  22-7  

#4 藤本怜央

決まりました。決めました!僕らのゴールはパラリンピック出場だったので、やっとゴールしたって感じです。
(残り3分位で泣いていたが…という質問に)勝利を確信して泣いたわけじゃなくて、自分たちが、こんなに強くなったんだと思ったら、嬉しくなってついね。あと大輔もすごい難しいショット決めたでしょ。大輔とは、合宿や遠征で同室が多いんですよ。部屋では、ウ●コとウイイレしかやらない奴が、あんなファイトが出来るんです。そこも涙腺緩みました。
シンペーさんに、この12人を選んでくれてありがとうと言いたいです。感謝しかないですね。明日からリオに向けて走り出します。あと1年しかないんです。リオでもっと質の高いバスケができるように、明後日からドイツリーグで、揉まれてきます。たくさんの応援ありがとうございました!

#5 豊島英

ここまでシュートが入らなくて、責任を感じていました。それでもレオ君がパスを入れてくれたので、決められて良かったです。サーちゃん(佐藤聡)が、「ハイエイトみたいにやれ!」といいアドバイスをくれたので、肩の力も抜けて打てました。サーちゃん、ありがとう。
12番のファウルアウトは、早く飛ばしてやろうと狙ってました。まんまと術中にハマりましたね(笑)。日本代表で自分が軸になれるよう、これからも、しっかり練習してリオに臨みたいと思います。

#6 土子大輔

僕ら、いいチームでしょう! 充実した大会、チームとして成長できた大会でした。今日の韓国戦、序盤はリードされましたが、ヒロとレオが落ち着いていたので、みんなも冷静でした。韓国が疲れる後半に勝負をかければ行けるぞと感じていましたね。個人的には、こんな生か死か…みたいな試合は初めてだったけど、そこで仕事が出来たことはちょっと成長できたかなという実感があります。また、リオに向けてかんばります。
今日はトレーナー部屋を襲撃して、感謝を込めて「オラァ!!」をやってやりますよ!

#7 永田裕幸

今日はチームを盛り上げたくて、試合前の“永田タイム”をセンターコートの真ん中でやらせてもらいました。試合としてはやるべきことをやれば勝てると思ってプレイしました。やっぱり積み上げてきたものは裏切らなかった。シンペーHCのバスケは正しかったということですね。これからは精度をもっと上げて、リオに向けて新しいスタートを切りたいと重います。
埼玉ライオンズの大先輩・駒崎さん、焼肉がいいです。いい店をお願いします!

#8 佐藤聡

ここで負けたら東京に繋がらないですから勝って、本当に良かったです。シンペーJAPANでリオに行くっていうことが若い選手のためになるしね。日本のバスケをダメにしなくて良かった。今日は豊島が頑張りました。あいつには思い入れもあるし、昨日まではなかなかシュートが入らなくて苦しんでたけど、今日はやってくれましたよ。いやぁ、ホッとしました。

#9 香西宏昭

出だしは固かった~。身体も顔もガチガチでした。もしかしたら4年前のように1点差とかで、最後、ウチがフリースローなんてこともあるかもって思ってました。コート入って「ごめん、今ガチガチだから。レオちゃん、よろしく」って言いました。弱い部分や、言いたいことをみんなに伝えられるのもこのチームならではなんですよ。チームも和らぎますしね。勝ってリオ決めて、今はホッとしてます。
もう明後日、20日からドイツに旅立ちます。パラで世界と戦うためにブンデスリーガでもチームメイトのレオ君と、コンビネーションを磨いてきます。

#10 鳥海連志

最後の瞬間はベンチだったけど、めっちゃ嬉しい。めっちゃ気持ち良かった。予選リーグの韓国に勝った時より気持ちよかった~。
パラリンピック出場…まだ実感わかないけど、自分の財産になりますね。それまでシュート、パスの精度、ボールハンドリングの質を高めないと。練習します。

#11 宮島徹也

中国戦の敗戦をプラスに変えて、チームはまた成長できたと思います。昨日の試合でオージーの強度に対しても、日本のベーシックで戦えると自信になりました。それが今日の試合にも活きましたね。
自分の入るユニット5は勢いとスピードが武器。この大会での経験でリオに向けてまだまだ成長できると思います。

#12 藤澤潔

いいところで決められて良かったです。決まった瞬間、会場がワーッって盛り上がって、最高に気持ちよかったですね。世界と戦う日本のベースが確実に固まった大会だったと思います。練習してきたベーシックは崩れない。シンペーJAPANは強い、そしてこれからの1年でもっと強くなります。
奥原さん、ごちそうさまです!

#13 千脇貢

昨日のオーストラリアも重かったですけど、今日の韓国も重かった。それだけの気持ちで来ていたということでしょう。僕も車イスと体重に気持ちの重さをプラスして、ゴール下で身体を張りました。やりました! 合掌。

#14 石川丈則

中国に負けたことも、そこから気持ちを立て直したこともいい経験になりました。最後、いい試合でリオの出場権を取れてよかったです。
僕は年齢的にはベテランですけど、オールドルーキー。明日からはまた、リオの代表に選ばれるための新しい戦いですよ。がんばります!

#15 藤井新悟

韓国と最後やったのは、運命を感じますね。僕らは世界選手権、アジパラと韓国に3連敗したのが、今回のAOZで2連勝できたので少しは借りを返せたかなと思います。僕は今大会、負けたら代表を引退しようと思ってたんですが、試合を重ねる度に、まだまだシンペーJAPANで、この仲間たちとやりたいという思いが強くなりました。リオに向けて臨機応変に、創造力豊かなプレイヤーになるべく、明日から、またチャレンジです。

及川HC

信じられない気持ちです。選手が良くやってくれたことに尽きますね。1クォーター終わりに、バタバタしましたが、ウチのダブルエースを止めないと勝てないよと韓国に対して余裕みたいなものがありましたね。今日はディフェンスは剛、オフェンスは静で行こうと決めてました。ガンガン守って淡々と攻めるみたいな感じでリズムできますし、攻守の切り替えのところで違いを作れたのは良かったですね。日本はまだまだ強くなります。選手には、今度会う時は次のステップに行くよと、伝えたいです。僕は…ご褒美の量平寿司、お願いします(笑)。

2015.10.16

AOZレポート 第8回

10月16日(金)

勝ったチームがリオへの切符を手にする準決勝。シンペーJAPANは世界王者オーストラリアとの対戦となった。序盤からペースをつかもうと本気モード全開の世界王者を、日本も必死に追いかける。後半に入って日本が流れをつかむ時間帯もあったが、世界王者の壁は強大だった。敗れはしたものの、世界王者との対戦を経て、自分たちのバスケに自信を深めたシンペーJAPAN。明日は、リオへの最後の切符をかけて、宿敵・韓国と対戦する。試合開始は、9:30から。千葉ポートアリーナを日本のホームに! みんなでシンペーJAPANを応援しよう!

●日本 オーストラリア○
41 9-18 70
10-19
14-17
8-16

藤本怜央

大会前にオージーと練習試合をやったんですが、僕らもそうですが、彼らも修正、成長してました。今日のオージーは、日本を圧倒するつもりで準決勝に臨んできましたね。一番強いユニットで勝負しに来たのは、俺らの財産になります。オージーの強度とやったから明日は、それが武器になりますよ。あと1試合、今まで苦しんできたから、勝ち切って最後、笑いたいと思います。

豊島英

自分のファーストシュートが外れたのが、最後まで響いたかもしれないです。フリーになるのが分かってて、最初に決めれなかったことでレオやヒロに負担をかけてしまった。オーストラリアは、重かったです。当たりも強いし。でも、あと1試合、頑張ります。

及川HC

第1クォーターの入りは特にオフェンスの動きとか、全然できなかった。本気のオーストラリアは強かった。でも、選手たちは、ちゃんとファイトしてくれたのは良かった。オーストラリアに対してちゃんと準備して、臨んだのは実は初めてで、もう少しで何とかなるんじゃないかと手応えも感じました。明日は、チームのすべての力を投入して、日本の強さを見せつけます。必ず、勝ちます!

もう一方の準決勝ではイランが韓国に逆転勝ちでリオ行きを決めた。敗れた韓国は日本との3位決定戦へ。

2015.10.15

AOZレポート 第7回

10月15日(木)

予選リーグ3位のバナJAPANは、決勝進出をかけて同2位のオーストラリアと対戦した。オーストラリアから厳しくマークされる得点源の網本をおとりに、空いた他の選手で得点を重ね、前半を1ゴール差で折り返した。しかし第3クォーター、オーストラリアは一気にギアを上げ日本を突き放す。最終クォーターは修正して互角に展開に持ち込んだ日本だったが、追撃も届かず。49-69で敗れ、リオ出場には届かなかった。

●日本   オーストラリア○
49 14-18 69
10-8
8-24
17-19

平井美喜キャプテン

リオを目標にやって来たので……悔しいです。バナJAPANのキャプテンとして2年間、頭を使って考えるバスケをやってきました。自分もチームも成長することができました。ここで学んだことを次に活かしたいと思います。2年間、かけがえのない時間でした。支えてくれたすべての人、チームメイト、スタッフ……感謝しかありません。

萩野真世

今大会はチームとしては、毎試合少しずつ成長できたという実感がありました。それだけに残念です。しっかり走って自分の役割をまっとうしようと思っていましたが……決めるべきシュートを決めてチームを盛り上げることができなかったのが悔しいです。この思いを私たちの世代がしっかり受け継いで、これからの新しいJAPANを作っていきたいと思います。

網本麻里

勝ちたかった…。ウチにプレッシャー来るのが分かってたから、とりあえず走っとけばディフェンスを引き付けられると思って、必死で走りました。で、マークの空いた郁美に気持ち良く打たせる作戦がハマって、2点差で折り返すことができたんやけど、後半は向こうの高さにやられた感じやった。15番のアンバー(26得点)は183センチらしいです。上でボールを通されるとジャンプできん車イスバスケじゃどうしょうもない。AOZは今日で終わりました。気持ちを切り替えるために、ちょっと休もうかな…。

橘HC

ちょっと正直、力負けですね。こちらの指示にしっかり反応して、アタックもしてくれました。20点の差が現実です。この敗戦を受け止めて、次に進むしかないです。最終の真世の3ポイントは次に繋がる、いいショットでした。今は選手たちを誇りに思います。応援、ありがとうございました。

PLAYERS PROFILE

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